9月ポイントレース ケヴィン・ブレイ

9月のポイントレース(9/16)は、悪天候のため「的矢湾レース」を「五ケ所湾2周レース」に変更しました。
総合優勝は好調のローニンフールズ(ケヴィン・ブレイ艇長)です。
超訳(w)は清水です。誤訳があれば失礼。

September races have been typically blustery due to seasonal factors like.... typhoons. So it was no surprise to arrive at the captains meeting a few hours before the race and hear that there had been a course change. The original race was scheduled to finish in Matoya Bay, but that was changed to twice around Gokasho bay. The layout of this new course presented different challenges.

We, Ronin Fools, got our J24 out on the water early...6:40 for an 8:00 start. Mainly to do our homework but also because I hadn't sailed in over a month and wanted to get my sea legs again. The air was light and from the east, which meant a beam start on our the north south course, with pin end favored. We had a good start but we got pinned to the outside and were caught in the wind shadow of both the mountains and Blue Sharks. My bad. As we toiled in dead air Venus, Asama, Kasumi, and Oasis shot down the committee boat end of to capture the first 4 spots. Blue Shark was 5th, Ronin Fools 6th :(( but our arch rival, Azure, was 8th... last :))).

Everyone rounded the top mark in that order. But the air turned heavy at the rounding and blew our over canvased under crewed boat to leeward. Azure took advantage and closed the distance to a mere five boat lengths. After hoisting and dropping the spin in hopes of catching the pack, Azure passed us. My bad, again not seeing beyond the end of my nose.

It is difficult to comment on the race as we were well behind to see anything of consequence. We did happen to witness Azure retiring from the race. The concern on our boat was limited to a “Zannen” which was uttered through fraudulent frowns of concern.

I think I can best sum up this race with the expression “shock and awe”. Not because we “completely and utterly dominated” the fleet through speed and maneuvering as per the common definition but rather the opposite. The “shock” was having made bad decision after bad decision, being unlucky, being beaten by everyone else on the course. I got back to port disappointed realizing I could have done so much better. The “awe” came a few days later when my partner in crime Dr. Katayama telephoned and told me that we had won.

The next race is in the confines of Gokasho bay, with ten points up for grabs. But the final race is an over night race for forty points... Azure and Asama are within reach of first. Gambatte!!

On another race note, there will be the fall match race held at our club on the 27th and 28th of October. We will be practicing on J24s on September 30th at 9:00 am. Please come out and join the fun of Match Racing. For any details please contact Dr. Kanamori (Azure)

9月のレースは、毎度のように台風などの季節要因で荒れるので、レース数時間前の艇長会議で、コース変更するという結論になったことには別段驚かなかった。もともとのレースは的矢湾をフィニシュにするものだったが、五ケ所湾を2周するものに変わった。これはこれで違った意味での挑戦だった。

我々J24のローニンフールズは、08:00のスタートに対し06:40と早めに海面に出た。我々の宿題をするためとともに、私が1月余りヨットに乗ってなかったので、カンを取り戻すためだった。風は軽く、東から吹いており、北→南のコースに対しもってこいのアビームスタートだった。我々は良いスタートを切ったが、外側にくぎづけになってしまい、山とブルーシャークの影の無風地帯につかまってしまった。私の責任だ。無風地帯で苦労している間にヴィーナス、アサマ、カスミそしてオアシスはコミッティーボートを超え4つの好位置を占めてしまった。ブルーシャーク5位、ローニンフールズ6位(しかし最大のライバルであるアズは最下位の8位だった)
皆同じ順位でトップマークを回った。しかし回るとき風が強くなり我々の大きなセールで少ないクルーの船を風下へ運んだ。アズが有利になり5艇身ほどまで詰め寄ってきた。スピンを上げ下げしている間に、アズは我々を抜き去った。先を見なかった私のせいだ。

私は下位に居たのでレースがどのような展開になっているかを伝えるのは難しい。アズがリタイアするのは、たまたま見た。厳粛な気持ちで「残念」と言うより他ない。

このレースを総括すると「ショックと畏れ」というのが一番だろうと思う。レースを普通の意味で完璧にうまく運んだということではなく、むしろ逆のことだ。「ショック」は悪い判断や不運やレースの相手にやられた後の悪い判断をしたときのことだ。もっとうまくやれたのにと悩むことだ。「畏れ」は数日後、同罪の片山ドクターからのレース勝利の電話があったことだった。

次のレースは五ヶ所湾の範囲で、1着10ポイントだ。でも最後(11月)のレースはオーバーナイトの1着40ポイントのレースだ。アズやアサマが逆転1位射程圏内だ。「がんばって!」

他のレースの告知をしよう。10月27(土),28(日)我がクラブ(VOC)で全日本オータムマッチレースがある。我々は9月30日にJ24で練習する予定だ。皆様も参加してマッチレースの楽しさを味わってほしい。詳細は金森ドクター(アズ)までお問い合わせを。

8月クラブレース記(ローニンフールズ 片山 芳彦)

お盆過ぎの真夏日の中アサマ、アズ、ヴィーナスJr(J/24)、オアシス、霞、建速、ブルーシャークJr(デヘラー32新艇)、ローニンフールズ(J/24)の8杯の参加となりました。ローニンフールズはケビンが娘3人を連れてカナダに里帰り中のため参加が危ぶまれましたが、春日井さんに助っ人をお願いしての参戦となりました。私は、今回、ケビンの代わりにバウをする気満々でした。一度もバウをしたことがなくすべてケビンにまかせっきりだったのに、手順さえ間違えなければなんとかなるといった根拠のない自信がありました。しかしながら春日井艇長の提案でレース前にスピンを揚げる練習をすることとなりました。さすがベテランセーラー、抜かりがありません。基本のベアウェイセットでのスピン揚げを試みましたがポールにシートがなかなかおさまらず挙句の果てにスピンシートをポールに固定してしまう始末です。ここで春日井さんは片山を見限り、自分がバウをしたほうが良いのじゃないかと優しく提案してくれました。還暦過ぎの超ベテランセーラーにバウをお願いするのは心苦しかったのですが勝負のためと非情に徹しバウをお願いすることとしました。春日井さんがスピンポールのセッティングの不具合をチョイチョイと修正していざ出陣です。

スタートラインに来ると風がだいぶ東に振れていてポートタックでスタートするのが楓ブイまで行くのには有利ということが私にも理解できました。問題はスタート時の混乱です。各艇はスタボースタートで早い時期にタックする戦略の様子。ダブルハンドで戦力に劣るローニンフールズはなんとかポートタックでスタートできないかと悩みます。スタート直前に各艇の動きをみていると風下からスタボーで流してきてスタートと同時に艇速をあげてタックする作戦のようで風上のほうには我々とオアシスしかいません。ここで春日井艇長、ポートタックでのスタートを決断。ジャストスタートで風下からスタボーで突っ込んできたアサマの鼻先を余裕で横切ります。ケビンならば歓喜の雄たけびを発するところでしたが今日はだいぶ雰囲気が違います。そこはさらっと流してトップの霞に続いて2位で楓黄ブイへと進みます。順風の中、レース中であることを忘れてしまいそうな心地よい海風を受けてのセーリングです。今日の霞は本来の調子を取り戻したようでどんどん離れて行って追いつけそうにありません。楓黄ブイまでの間はオアシスをタイトカバーして半ばまで2位をキープしましたが最後は風上からズバッと抜かれて楓黄ブイは3位での回航となりました。

楓黄ブイから田曽赤ブイまでは堅実に風を拾ってオアシスを追走します。途中アサマに追いつかれますがここでも春日井艇長、巧みにタイトカバーしてアサマを微風地帯へと追いやってしまいました。今までレースではただひたすら風を拾って走ることと雄たけびしか無かったので新鮮な快感です。結局田曽赤ブイもオアシスに続いて3位での回航となりました。次のレグはスピンが揚げられる状況でしたが、霞がスピンを揚げる気配を見せないのでしばらく観音開きで走っていたところ、後方集団がスピンを揚げて急接近してくるではありませんか。急遽 スピンを揚げるも風が前に回りうまくいきません。このまま、アサマ、アズと団子状態になってツブリコ島を回航。ここからは一進一退の状況が続きましたが最後のスピンランのとき片山が操舵を誤って大きく時間をロスしてブルーシャークJrにかわされて霞、アサマ、ブルーシャークJrに続いて4位でのフィニッシュとなりました。何から何まですべて春日井さんにお世話になりましたが修正で1位、シーズン4勝目となりhappyな1日となりました。

7月のレース

金森です。7月のレースは先月できなかったエメラルドカップレースとなりました。

 楽あれば苦あり。苦あれば楽あり。災い転じて福となす。塞翁が馬。

 今回の参加艇はアサマ、ローニン&フールズ(J/24),ビーナスJr、霞、アズの5艇です。
アズは人が集まらず天気予報ではレースの時間は5,6メートルの南風が吹くとのことでまあ何とかなるかなと言うことで才藤さんと私のダブルハンドででました。
 スタートはジャストで出ましたが二人ではセールをいっぺんに引き込むことができずロケットスタートとは行きませんでした。ビデオを検証するとこの時点でメインシートのブロックに他のシートが挟まって動いていない様子でした。(航跡 緑の部分)
 

 なるべくタックはしたくなかったのですが風にあわせてタックをしているうちに不具合に気付いて集中力もなくなりごちゃごちゃやっているうちに沖のカームにつかまっていつの間にかどべ。サングラスが曇ってしてられません。(航跡 黒)
 その後みんなを追って岸側に行くと何とか風もあり赤ブイを目指しましたが先行艇3バイとROCK1の辺りですれ違い次にビーナスJrともすれちがいやっと赤ブイを回航。(ここら辺で色々あったみたいですが全然みえませんでした、霞のホームページを見てください)
そのときにはすでに先行艇3バイは視界の外に行ってしまい、ビーナスも遙か彼方でスピンを揚げています。
 風もあまりなくなりましたが追う立場としてはスピンを揚げざるを得ません。(航跡灰色)
才藤さんに活躍してもらい洗岩をかわし安全になったあたりでスピンをセット。
スピンハリアードを引っ張ったところ勢い余ってすってんころりん。エクステンションが壊れ私はしたたか背中を打ってしまいました。
http://www.youtube.com/watch?v=XCNzfVpy3ls
気を取り直してスピンを揚げましたが風が弱く安定せず艇速はほとんど0
その頃には先行艇は岸沿いのドンヨリとした大気の向こうに消えていました。
(航跡 真っ黒のところ)
この辺で才藤さんは疲れ切り「よってもた」といってスピンシートを握ったまま目を閉じています。
しかし沖にきらきらと輝く青い海がみえたので「きっとあそこにはええ事がある」と励まし沖出しするためジャイブを繰り返しました。内心ではあそこに風がなかったらリタイアかなと思ってました。

 来ました来ました良い風が来ました。艇速7−8ノットで時々ブローチングするほどのからっとした良い風がうちだけに来ました。日差しもきらきらしてまぶしくすばらしい夏空です。

「やっぱりいいこともあるんや」と才藤さんもすっかり元気を取り戻し一気に御座白浜近くに到着。
後続艇はもやの中にかすんでいました。(航跡赤)ここら辺でコミッティーから「コース短縮したいんですけどー」っと電話が入りました。”あほかーうちだけフィニッシュでぼろもーけやー”と思っていったんは断りました。
 ところがここら辺で風が弱くなってきて真追ってでジャイブを繰り返しだしたので 数年前暑い中熱中症直前でDNFとなったいやな思い出がよみがえり ”みんなゴールした方が良いなー”ということで「コース短縮して良いよー」と電話しなおしました。
ということで浜島の緑ブイでブッチギリフィニッシュとなりました。

 後で聞くともっと走りたかったとかいろいろ聞きましたが誰も倒れなかったので良しとしてください。いろいろ問題もありましたがこれからのレースに繋がるでしょう。
レース結果は着順はアズ、アサマ、ローニンフールズ、ビーナスJr、霞の順で修正ではアズ、ローニンフールズ、アサマ、ビーナスJr、霞の順で累計ではアズとローニンフールズが再び並びました。

6月ポイントレース

6月の優勝は先月に続きケビン・ブレイ艇長のローニンフールズでした。
K.ブレイ氏のレポートです(翻訳は超訳です。誤訳はお許しを)

Kevin Blay
The June race was a lot of fun, although it didn't start that way. The original race was suppose to be the Emerald Cup. An annual, 30 odd mile, race that runs along a fraction of the Mie coast. However, due to Poseidon's undulations, which peaked at 4m somewhere not too far away, the race was changed to a calmer Gokasho bay. It is a shame when people plan for races and then have the "gods" change their plans... Is that home cookin' I smell? But I digress...
There were nine boats that challenged for the.... Emerald cup / usual club race. The majority of the yachts hit the line at the horn. We, Ronin Fools, were in the minority along with Azuma. And as it turned out for us, being the second to last to round the weather mark helped immensely! Everyone was on parade tour, and with nothing to loose, Dr. Katayama thought it best not join the line. Instead we took the lee course of a faltering abeam wind and rode it past everyone. How or why this happened I have no idea, I just do as I am told. When I do make decisions they usually end up in... well let's just say I should have listened to reason. Although there are many cases in point, I'll tell of one.
We were in second, having watched Yellow Magic storm past most of the fleet on the breath of a breeze. Their gennaker destroying the competing genoas. Seeing this I let greed over take my judgement in a vain attempt to hold on to our position. I decided to climb half way across the course to catch their air. But we were undone. We followed Yellow Magic into a dead calm, and lost three positions trying to extricate ourselves from my foolishness.
The Melges is truly a wonderful boat. The manoeuvrability is phenomenal and in light air... extraordinary.

The J league comprised of Venus, Blue Shark Jr. and ourselves. I think Venus and Ronin Fools are somewhat predictable. in that we are conservative in our decisions. But Blue Shark Jr. was the speedmeister of the league. They whipped around the course in an Melges like fashion. They past Venus and myself dogmatically, albeit the dog was a whippet, but were caught in the tide as they rounded the Island and dropped two places.

After the final island mark, the race broke down into a dog leg right. The first part was downwind followed by a beam reach to the line. With spinakkers hoisted the J league and a rejuvenated Azuma, all marched like proud robins to the bend in the leg. Venus climbed right in search of clean air, as we were directly behind them. We took the vacated middle passage, while Blue Shark Jr. took the left side. Azuma began to climb up Ronin Fools tail but bore off to the left also taking the more direct route. Ronin Fools was leading at the bend and a clean sail change preserved preserved the placement to finish line.

It was a great race in the J league. Everyone had a chance to win the race, but luck carried Ronin Fools across the line ahead of the other two.

Lunch was also great. Thanks to the staff and everyone involved in making the race a success.

(日本語訳)
ケビン・ブレイ

6月ポイントレースはとても面白かった。最初はそうでなかったけど、というのは、もともとこの日(2012年6月17日)はエメラルドカップレースが予定されていた。例年の熊野灘を巡る30マイルのレースだ。しかし、時に4メーターにも達しそうな大きなポセイドン級のうねりのせいで、レースはより穏やかな五ヶ所湾内レースに変更になった。レースを計画し「神」にそれを変えさせるのはちょっと恥かしい感じもする(お手盛りみたいな)けど…、でも話を戻そう。

このレースには9隻のヨットが参加した。ほとんどの船が合図のときにスタートラインに並んだ。我々(ローニンフールズ)とアズマ(原文ママ)は例外だった。ウエザーマークを回るときビリから2番目だったけど、それが助けになった。皆は一列に並んでいた。そして失うもののない(クルーの)Dr.片山はその列に加わらないことを決めた。その代わり弱いアビームの風下のコースを取り、皆を抜いた。どのようにしてなにが起こったのか私には分からなかった、ただ言われたとおりにやっただけだった。なぜそうしたのか理由を聞いておくべきだったのかも…。色々な大事な点はあったかもしれないが、まず一つを伝えよう。
我々は風の中ダントツのイエローマジックを見ながらの2位だった。彼らのジェネーカーは競争相手のゼノアを打ち破っていた。これを見ながら私は空しく自分の位置を保ちながら、起死回生の秘策を練っていた。彼らの風をキャッチするべく風上に上がった。でもうまくいかなかった。イエローマジックに次いで無風に入ってしまい、自分のミスを回復しようと思ったけど、順位を3つ落としてしまった。メルゲス(イエローマジック)は本当にすごい船だ。操作性は並外れている、特に軽風では異常なほどだ。

Jリーグは、ヴィーナス、ブルーシャークJr.そして我々ローニンフールズで成り立っている。ヴィーナスとローニンフールズは動きが前もって分かる保守的な動きをする。それに比べてブルーシャークJr.はJリーグのスピードマスターみたいだ。メルゲスと同じようにコースをぶっ飛んでいた。彼らはヴィーナスや私を、レース犬が走るように独断的に抜いていったが、島を回るとき潮に掴まり順位を2つ落としてしまった。

最後の島マークを回ったらコースは右にドッグレッグしている。最初はやや後ろからの風だった。Jリーグの船や復活した「アズマ(ママ)」はスピンをいっせいに上げ、誇り高く足を曲げた駒鳥のように行進した。ヴィーナスは右側のクリーンな風を受けようとして上り、我々はその後ろに付いた。我々はスペースの空いた真ん中のルートを通り、ブルーシャークJr.は左を通った。「アズマ」はローニンフールズの後ろに上り始めたが、直接的なルートを取るため下った。ローニンフールズは曲がり角ではリードをしておりきれいなセール交換はフィニシュの順位を保った。

Jリーグのレースは素晴らしかった。各自が優勝するチャンスがあった。しかし、幸運がローニンフールズを他の2艇より先にフィニシュさせた。

表彰式パーティのランチもまた素晴らしかった。このレースを成功させるために協力してもらったスタッフや関係者に感謝の意を捧げたい。

(文責:清水次人)

二宮杯マッチレース参戦記  加藤 琢也

6月の2日、3日に行われた日本ヨットマッチレース協会の今シーズン
最初の公式戦、二宮杯に参加しました。

僕たちのチーム名は<奥志摩XO>、XOはextra oldの意味です。
スキッパーが加藤、トリマーが服部さん、ピットが金森先生、バウマンがケビンです。
平均年齢50歳越えのオールドチームなので、助っ人としてホンダヨット部から470のクルーをしている藤野くんをよびました。
 
初日はラウンドロビン(総当たりの予選ラウンド)でした。我々以外の参加チームは5チームです。
前回のアジア大会の金メダリスト、今年の学生マッチレースの優勝者、数年前の全日本マッチレースチャンピオンなど非常にレベルの高いチームばかりです。
なんとかラウンドロビンで1勝をとねがっていましたが結局全敗で終わりました。予選順位は6位です。

その夜のパーティーでは、若いチーム、強いチームと練習方法など、マッチレースについて語り合いながらガブガブ飲みました。とても楽しいパーティーでした。

僕はヨットレースのパーティーがとても好きなのです!
 
二日目は上位グループと、下位グループに別れます。僕たちは予選5位の宮川チームと2戦先勝でマッチをし、勝ち上がることができれば予選4位のチームと4位決定戦を戦うことができます。

そうは言っても相手の宮川選手は470の元インカレ個人戦チャンピオンで昨年の470全日本選手権3位、今はシエスタチームに所属するエリートセイラーです。

今回の二宮杯では一勝もすることなく終わるかも・・・と弱気な考えも湧いてきます。

・・・案の定、一本目のマッチは宮川チームに負けてしまいました。
 
 二本目のマッチも途中まで負けていましたが、風が弱すぎて
ノーレースになりました。

再レースです。弱いながらも比較的安定した風が吹いてます。
僕たちはスターボエントリーからスターティングマニューバをそつなくこなし、リードしてスタートラインにアプローチします。
良い感じです。
スタート数秒前でアウターマークまでまだ余裕があり、完璧なスタートが切れそうです。
誰かの「アップ、アップ」の声でラフしてラインを切ります。その時フォーンが一声、もう一声鳴りました。

リコールありです。本部艇に僕たちの船を示す旗が揚がってます。
アウターマークを回り込んでリコールを解消してポートでスタート
ラインを切りました。宮川艇はルーズにカバーしてきます。
何とか差を広げられずに、最初の上マークを回航しました。

今までで一番接近したマッチです。宮川艇はかなり上り気味のアングルで走っています。僕たちはもう少し落とし目のアングルを選んで走りました。

ラッキーなシフトもあり、下マークではほとんど差がなくなりました。宮川艇はそのままスターボで、僕たちは即タックでポートにセパレートしました。両艇タックしてミートです。
スターボの僕たちがリードしてます。相手の鼻先でタックして左に追いやります。有利な右側をキープできた僕たちは、上マークではかなりの差をつけていました。

そのリードを保ったままフィニッシュ、待ち焦がれた一勝です。
とても気持ちがいい。またこの気持ちよさを味わいたい。
 
 というわけで7月7日、8日に日産マリーナで開催される次の公式戦、南波誠メモリアルマッチにも参加することにしました。
応援よろしくお願いします。
 
 マッチレースに参加したい方、雰囲気を味わうために練習に参加してみたい方、いつでも大歓迎ですので、声をかけてください。ヨットの基本がすべて含まれたレースです。
操船、ルール、戦術、戦略、すべての上達に非常に役立つと思います。
 
結局、今回のマッチレースでは、<奥志摩XO>の最終成績は一勝七敗の最下位でした。けれども、トップチームのセイリングを間近に見ることができ、とても有意義な経験をしたと思います。

次の南波メモリアルマッチまでにしっかり練習して、トップレーサーや若いやつらに、中高年の底力を見せてやりたいと思います。

5月クラブレース記 片山芳彦(ローニンフールズ)

前日の晴天が続かず曇天の中アサマ、アズ、イエローマジック(メルゲス24)、ヴィーナスJr(J/24)、オアシス、霞、風小町(T301)、ブルーシャークJr、ローニンフールズ(J/24)の9杯の参加となりました。ウェーザーマークは無くシフティーな風でアズ、霞、アサマはスピンスタートの機会をうかがっている模様。スピンスタートも有りなのかなと考えているうちに風が南に振れ全艇がクローズドホールドでスタートを切りました。ローニンフールズはリコールすれすれのドンピシャスタートで同じようにドンピシャだった快速艇イエローマジックに続きます。途中、風下からオアシスに豪快にパスされケビンも言葉少なでしたが楓黄ブイまでは快調なセーリングでイエローマジック、オアシス、風小町に僅差で続いて4位で回航できました。ここでローニンフールズはブイぎりぎりに回航し風小町に得意の「下!下!下!」攻撃を浴びせますが風小町はすっと前に出て軽くいなされてしまいました。ここから田曽の赤ブイまでは風が北西に振れ先ほどの雄たけび攻撃が裏目に出てなかなか赤ブイへ向かえません。ここでもたもたしているうちにうまくコース取りをした霞、アズに一気に抜かれ、スタート時に無風帯につかまり最下位スタートとなったヴィーナスにも追いつかれてしまう始末です。
ローニンフールズではレース中は日本語と英語がちゃんぽんになっています。ケビンが言葉が日本語か英語かをとっさに判断できないときがあり混乱のもとになっています。ヴィーナスと競っている時にケビン船長、突然「贅沢だ」と呟きます。ヴィーナスは自前、こちらはレンタル、やっぱり羨ましいよねと「YES,YES」と相槌を打ちますが5分もしないうちに再び「贅沢だ」と雄たけびを上げます。こちらもコメントのしようがないので日本人らしく「YES,YES」と相槌againです。さすがに3回目の雄たけびのときにはヴィーナスがタックしていたのが見えたので“They tucked”だったんだと理解するといった具合です。2人とも中等度の失語症が始まっており、アレ、ソレで済ますことが多くなってきていて、かえってコミュニケーションが取れています。日加老老介護の始まりです。
苦労して赤ブイに近づくとオアシスが生簀に引っかかってトラブルの模様。これを避けるようにタックしてイエローマジック、風小町、アズ、霞に続いて赤ブイを回航。ここから上位4艇は大混戦で後方からはどの艇がリードしているのか不明でした。頻繁に順位が入れ替わった模様で最後は風小町が僅差でイエローマジックをかわしファーストホームをきめました。ローニンフールズは赤ブイ回航後ヴィーナスと接戦でしたが最後のスピンランでのジャイブが勝負の分かれ目となりました。戦力に勝るヴィーナスはスムーズにジャイブをこなしfinish lineに向かいます。これに対してローニンフールズは少し上り気味で左方に流れ、低さ(高さというのでしょうか?)をロスしながらのジャイブとなりましたが、ここでレース中皆を悩ませた気まぐれな風がローニンフールズに微笑みかけすっとヴィーナスをかわしての5着でのフィニッシュとなりました。ダブルハンドが効いて修正で1位、2連勝となり上出来な1日となりました。

4月ポイントレース

優勝のケヴィン・ブレイ氏の寄稿です。
清水が超訳(w)をしました。誤訳はお許しください。

VOC April point race

With the cherry blossom petals floating in a light sirocco and the sun reluctantly warming the morning, you knew summer was just a wind shift away.
Eight boats set out for the ten O'clock start. The usual crowd jousted on the narrow start line with two new comers; Santana, a 38ft German design, and Wondelar Jr., a 23ft Farr design. The southern breeze removed the weather mark, and all the boats raced for the first buoy which sat solemnly at the mouth of the bay rolling in light air. There were 3 groups of boats fast, faster, and fastest. The fast crowd was Wondelar and Blue Shark Jr. and they finished the race in about 8000 seconds. The faster crowd consisted of Venus (J24), Santana, Asama (Yamaha 28), and Ronin Fools (J24) they completed the race in about 7300 seconds, with Venus crossing the line 2 seconds before Santana. The last group was the fastest, not really a group but rather a pair, Azure (32ft Deheler) and Kasumi (32ft J-boat). These two usually dance at the front of the club races and they hip hopped around the course in roughly 6700 seconds.

Azure was first home, but it was Venus who probably had the best race. She started last and sailed through the light air quickly jumping on the Unemployed Fools' hip which they stuck too for most of the race. It was like something on the bottom of your hull that you couldn't get off. They finally passed Ronin Fools at the third mark, the island! Ronin Fools made a poor sail change and the stalkers, Venus, slipped by with a clean sail change. Venus's crew work was great as she hoisted her kite three times, two which gybe sets. Unfortunately the tandem could not hold on for the win in the club house. On adjusted time Ronin Fools claimed their first victory of the season.

Kevin Blay

桜の花が柔らかい風に散る中辛うじて暖かい日(4月15日)10時にスタートしました。8パイの船が、新参のサンタナ(ドイツ製38フィート)、ワンダラーJr.(23フィートFarrデザイン)と共に狭いスタートラインに競い群がります。南風がウエザーマークを流してしまいました。それですべての船は湾口で光に揺れている正式の第1ブイへ向かいました。レースの船は3つに分けられました、「早い」、「もっと早い」、「最も早い」という3つのグループです。「早い」グループは、ワンダラー、とブルーシャークで最終的には8,000秒でフィニシュしました。「もっと早い」グループはヴィーナスJr.(J24)、サンタナ、アサマ(ヤマハ28)、そしてロウニンフールズ(J24:私)により形成されており、約7,300秒でフィニシュし、ヴィーナスがサンタナより2秒早くゴールしました。最後の「最も早い」グループは、アズ(デヘラー32)とカスミ(J-32)の2艇でした。彼らはいつもクラブレースで前のほうを行っています。今回は約6,700秒でゴールしました。
アズがファーストホームでした。しかしヴィーナスが一番良いレースをしたと思えます。ヴィーナスは最後のスタートでしたが、もたもたしているロウニンフールズを追い上げてきました。私の船は魔物が船の底にへばりついている様に動きませんでしたよ。彼らはロウニンフールズを第3マークの島で抜き去りました。ロウニンフールズはセール交換で失敗しましたがヴィーナスはうまくやりました。ヴィーナスの3回のスピン揚げとジブ交換のクルーワークは見事でした。でも残念ながら彼らは優勝は出来ず、修正でわがロウニンフールズがシーズン最初の優勝を手にしました。
ケヴィン・ブレイ
(文責:清水次人)