今年最後のポイントレース

あさまの岡田です。(徘徊老人1号!)←理由はのちほど…

 今回のレースは、夜中0300に五ヶ所湾口をスタートし、紀伊大島を廻って五ヶ所湾口へ帰ってくるロングレースです。参加は、霞、AZURE、あさま。3艇とも年間優勝がかかった今年最後のポイントレースです。

 艇長会議では、風が無く、コース短縮になると予想していましたが、0200に回航し、スタートラインに着いたころには、北からそこそこの風。クォーターからアビームで速い展開のレースになりそうです。

 スタートは、湾口の楓ブイとコミッティー(レスキュー)を結ぶライン(3艇しかいないのに10〜15艇がスタートできるぐらい長い!)。コミッティー側から AZURE、霞、我々あさまは、楓ブイぎりぎりから。 10秒遅れであさま、数秒遅れて、AZURE、霞の順でスタート。

 アビーム〜リーチングの風を受けて、一番上手で順調に進んでいる様に見えたが、クルーから『何かある!ベアベア!』の罵声! 何も分からず300°ターンすると 2〜3m横に定置網のボンテンが…。全員冷や汗と鳥肌が全身を包みました(^_^;) これが、徘徊老人となる前兆でした。贄沖の定置網も無事交わし、紀伊大島の灯台を目標にプロパーコースを一直線!

 満月と満点の星空に照らされて、対地5.5〜6.5knの気持ちの良いセーリングです。途中、沖からどんどん上ってくる霞とミーティング。1艇身無いぐらいに近づき、御代官が『何しようとしてんの?』と声を掛けるが、『…』無言で下突破。あさまはSLPを避けるために止むを得ずに下へ落とす。その後 0355頃に3艇ともカームにつかまり、先に風をつかんだAZUREが先行し、そのうち霞も前へ。あさまは10分ほどセールをバタバタさせた後、やっと風をつかみ前に進むが、時すでに遅し。その差を詰めることなく、紀伊大島の大島灯台を0651.50に真南に見て回航。艇長会議では、『小佐波留島〜佐波留島の間は通らないこと』となっていたが、小佐波留島が確認できない!あわてて海図を取出し、コンパスを確認しながら、何とか回航。(前方では、その間にAZUREはスピンのアップダウンを練習中?)

 今度は五ヶ所を目指して、ほとんどクロスでのセーリング。前の2艇はどんどん上って岸寄りを帆走するが、あさまの海域は風が下振れし、目標に対して20〜30°落として走ることしかできず、どんどん沖へ。別に沖を目指したわけではないが、他艇からは『どこへ行くんだろう?』『神ノ島を廻るつもり?』『あさまが徘徊しだした!』と思われていたらしく、パーティーの席で『徘徊老人』『痴ほう症』と言われてしまいました。(^o^)

 岸側の2艇とはハルが見えないほど差は開いていたが、沖の方が風が安定していて、クロスで対地6.0〜6.5knで順調に進み、見る見るうちに追いついて、ついに横に並ぶまでに。(高さでは、3〜4nm離れてはいるが…)岸側でいい風をつかんだ霞がAZUREを抜きトップ独走中。そのうち沖の海域も風が下振れしだし、岸側を走っている2艇も安定しだしたので、岸に寄ろうということになり、タック。霞とミーティングした時には、10〜15艇身まで接近! するとロングレースなのに霞が我々を抑えるためタック。それならば!と、負けずにタッキングマッチを仕掛けたが、タック2回で終了。クルーの平均年齢の差=体力の差で霞があきらめた模様。ここで抑えればよかったのかもしれないが、岸側の神風を信じて突っ込んだあさまの作戦負け。

 結果的にやはり風が安定していた沖側を取った霞がファーストホーム。14分離されてあさま。それから24分後にAZUREがゴールとなりました。修正で3位AZURE、2位霞、優勝あさまと下品な結果となりました。

 これで年間優勝は!…来月のクリスマスカップの時に発表です。みなさんお楽しみに!(とはいいながら、レース参加者は結果を知っているのですが…)

 今年1年楽しいレースに参加させて頂きありがとうございました。来年もお付き合いの程宜しくお願い致します。


レースの航跡です。


追伸

ここ数年、大島レースは、満天の星の空の中でのレースです。紀伊大島を目指すときは、夜が明けるまでずっとオリオン座を見て走ります。昨年は流れ星がたくさん見る事が出来ました。ぜひ多くの方にこのレースに参加して頂き、素晴らしいシチュエーションを体感して頂きたいと思います。

来月は、いよいよ今年最後のレース<クリスマスカップ>です。ポイントには関係の無いオープン参加となっておりますので、たくさんの参加をお待ちしております。

あさま 岡田 敏